最高のRS232スニッファーのリスト

シリアル通信システムを使用する際、デバイス間で交換されるデータを監視し、分析することは、デバッグ、開発、およびトラブルシューティングに不可欠です。RS232スニッファーは、シリアルポートの通信を傍受し、ログに記録するツールであり、この目的には非常に役立ちます。柔軟性を求めてソフトウェアベースのソリューションを選ぶか、より直接的な制御を求めてハードウェアデバイスを選ぶか、さまざまなオプションがあり、それぞれが独自の機能を提供しています。

この記事では、仮想および実際のポートを簡単に監視できるソフトウェアツールから、専門的なハードウェアインターフェースまで、最高のRS232スニッファーを紹介します。シリアル通信のニーズに最適なソリューションを見つけるために読み進めてください。

内容

1. ソフトウェアベース vs ハードウェアベースのシリアルポートスニファー
2. シリアルポートをスニッフィングするためのソフトウェアソリューション:
   • ★ Electronic TeamによるRS232ポートスニファー
   • ★ HDDソフトウェアによるシリアルポートモニター
   • ★ AGG Software社による高度なシリアルポートモニター
3. RS232スニファーハードウェアソリューション：
   • ★ Avisaro RS232「スニファー」インターフェース
   • ★ EZ-Tap RS232 Pro RS232スニファー
   • ★ Tibboによるシリアルタップ
4. Modbusスニファーソフトウェア
5. よくあるご質問（FAQ）

ソフトウェアベース vs ハードウェアベースのシリアルポートスニファー

ソフトウェアベースのRS232スニッファーとハードウェアベースのRS232スニッファーを選ぶ際には、それぞれ独自の利点があります。

ソフトウェアベースのスニッファーは便利でコスト効果が高く、コンピュータから直接実際のシリアルポートと仮想シリアルポートの両方を監視できます。リアルタイムの監視やデータフィルタリングなどの機能を提供しますが、システムの制約により、高速データや複雑なプロトコルに対応するのが難しい場合があります。

ハードウェアベースのスニッファーは物理デバイスであり、特に高速通信では、より信頼性が高く正確な監視を提供します。コンピュータに依存せずにデータをキャプチャするため、データの整合性が保証されますが、より高価で追加の機器が必要になる場合があります。

選択はプロジェクトのニーズに応じて異なります。柔軟性を重視するならソフトウェア、信頼性を重視するならハードウェアです。

Electronic Teamによるシリアルポートスニファー

理想的なシリアルポートスニファーソフトウェアと言われて、何をご想像できるでしょうか？おそらく、お使いのWindowsシステムで使用可能な、実シリアルポートか仮想シリアルポートを介して送信されたデータを簡単に読み取り、記録、表示できる、シンプルでありながら機能的なソリューションをご期待されると思います。幸いなことに、Electronic Team, Inc.が開発した専用のシリアルポートスニファーユーティリティは、これらのすべて、および他の多くの高度な機能を備えております。

Electronic Teamのソリューションは、データスニッフィングとロギング用の最も人気のあるプロ用アプリの1つです。本ソリューションは、便利なフィルタリングと検索オプション、内蔵ターミナル、およびキャプチャされたシリアルデータをさまざまな形式で表示できる、4つの異なるデータビジュアライザーを備えております。また、テーブル、ライン、ダンプ、ターミナルモードを選択したり、一度にすべてのビューを有効にしたりできます。また、RS485スニファーを使用して簡単に、Modbus RTU、Modbus ASCII、Modbus TCP/IPなどの産業用プロトコルをデコードすることもできます。

このシリアルポートスニファーをご使用いただくと、他のユーティリティですでに使用されているCOMポートにアクセスして、データのログ記録を開始できるようになります。

HDDシリアルポートモニター

HDDシリアルポートモニターは、Windows用のもう1つの使いやすいCOMポートスニファーです。これにより、RS-232、RS-422、およびRS-485インターフェースからのデータの監視と記録ができます。この便利なソリューションは、シリアルポートのアクティビティを簡単に分析し、シリアルデータ通信の問題を検出するのに役立ちます。

シリアルポートモニターのフリーウェアを使用すると、複数のCOMポートを同時にスニッフィングできるため、お使いのアプリが1つのセッション内で、複数のシリアルデバイスとどのようにやり取りするのかを確認できます。

このアプリは、シリアルソフトウェア、デバイスドライバ、またはシリアルハードウェアを開発する方々にとって特に役立ちます。これは、RS232製品のテスト、デバッグ、最適化に便利なツールです。

このソリューションの主な利点の1つは、このRS232ポートのスニッフィングソフトウェアスニファーを無料で使用できることですが、制限があります。

シリアルモニターは、高いデータ転送速度で動作し、生データの表示方法を簡単に変更できる信頼性の高いソリューションです。セッションが完了した場合でも、さらに分析するために監視データを保存できます。このRS232シリアル通信ソフトウェアはフレンドリーで柔軟性があり、シリアルアプリの開発者またはテスターであれば間違いなく注目に値します。

AGG Software社によるシリアルポートスニファー

AGG Software社のシリアルポートスニファーは、特定のシリアルポートで送受信されるすべてのトラフィックを監視できます。特に便利なのは、送信されたデータが当ソフトウェアのウィンドウで強調表示できることです。

また、このシリアルポートスニファーは、転送されたデータを任意の形式（16進数、10進数、またはその他）で表示もします。それにより、この監視アプリを終了せずに、繰り返されるデータブロックのシーケンスを識別できます。

他のほとんどのCOMポートスニファーと比較して、AGG Software社のシリアルポートモニターには大きな利点がいくつかあります。

• このソフトウェアは、Windows 2000からWindows 10 (x64) までの幅広いWindowsプラットフォームで動作します。
  
  
• このプログラムを使用すると、お使いのシステムで使用可能なすべてのシリアルポートを介したデータ送信を監視できます。また、1～255のポートをスニッフィングできます。
  
  
• このシリアルポートモニターを使用すると、ダイヤルアップ接続中に送信されるトラフィックなどをキャプチャできます。
  
  

RS232スニファーハードウェアソリューション。ハードウェアシリアルポートスニファーツール

1. Avisaro RS232「スニファー」インターフェース

Avisaro社が提供するRS232双方向データスニッフィングインターフェースを使用する場合、シリアルポートデータのログは問題になりません。

このコンパクトなハードウェアユニットは、RS232プロトコルを介して2つのデバイス間で通信されるデータを記録するように設計されています。このスニファーボックスは、Avisaro社のデータロガーアプリと併用して、Rx方向とTx方向の両方で送信されたデータをキャプチャし、テーブル形式で保管します。つまり、Excelや任意のテキストエディタを使用してあなたのシリアルデータを読み取ることができます。

RS232「スニファー」インターフェースは、RS232通信のデバッグやデータプロトコルの再エンジニアリングに広く適用されています。

2. EZ-Tap RS232 Pro RS232スニファー

Stratus Engineering社が製造したRS232ハードウェアスニファーは、従来のデュアルCOMポートスニッフィングツールのユーザーがよく直面する、遅延と時間タグ付けの問題の解決に役立ちます。

EZ-Tap RS232 Proハードウェアで得られる明確なメリット：

• かさばって広がるRS232スニファーケーブルに依存する必要がない。
  
• 複数のシリアルインターフェースのアクティビティを一度に追跡し、監視データをファイルにリダイレクトできる。
  
• このアプリは、シリアルポートへの簡単なアクセスと、送受信されたすべてのデータログを提供。
  
  
• EZ-Tap RS232 ProはWindows 2000/XP/Vista/7/10 (x32およびx64) に完全に対応。
  
  
• Comポートスニファーハードウェアとともに、デバイスドライバー、Mini-B USBケーブル、および専用のEZ-View監視ソフトウェアが付属。

このRS232パケットアナライザーは、全二重および半二重のシリアル通信を監視し、専用のRS232CPMCOMモニタリングアプリケーションにデータをストリーミングできます。また、DTE/DCEおよびRTS/CTSライン、さらにTx/RxラインをモニタリングするアクティブなRS232スニファーケーブルも備えています。EZ-Tap RS232 Proには、一端にオスDB9コネクタ、もう一端にメスDB9コネクタが備わっています。これにより、スニッフィングする必要がある2つのCOMベースのデバイス間に挿入することができます。

このソリューションを使用するには、USB A to mini Bケーブルを使用してPCのUSBポートに接続し、そのドライバと付属のRS232CPMアプリをインストールして、スニッフィングを開始するだけです。

RS232 COM Tapの優れた点は、仮想COMポートに対応するRS232ターミナルアプリ、例えばWindows HyperTerminalなどでも使えることです。

3. Tibboによるシリアルタップ

このハードウェアシリアルタップは、RS232、RS485、およびTTLレベルのUART通信の監視に合わせて調整された、シンプルかつ効率的なスニファーです。このスニファーボードは、シリアルタッププラグインを介してネイティブにサポートされています。

このソリューションの仕組みは次のとおりです。

• USBケーブルでシリアルタップハードウェアを接続し、シリアルタッププラグインで選択する。
  
  
• 次に、スニッフィングするシリアル通信が動作するボーレートを指定する。
  
  
• その後、「Capture（キャプチャ）」をクリックすると、通信データが表示されます。シリアルデータに加えて、制御ラインの変更とステータスラインの変更がすべて表示されます。以上です。

Modbus Sniffer

Modbusは、主にオープンに公開され、ロイヤリティフリーであるため、産業環境で人気のあるマスター/スレーブシリアル通信プロトコルです。当初はRS-485プロトコルを介してさまざまな産業用電子デバイスを接続するために使用されていましたが、現在ではRS-232、RS-422、およびTCP/IP (Modbus TCP) プロトコル用の他の多くのバージョンが利用できます。

Modbusプロトコルには幅広い適用範囲があり、特にModbus ASCIIバージョンとModbus RTUバージョンが当てはまります。後者は、全Modbusプロトコルの中で最もよく使用されます。そのため、Modbus RTUを介して一部の電子デバイスと通信するソフトウェアを開発されている場合は、間違いなくハイグレードのModbus RTUスニファーが必要になります。これは特殊なRS485プロトコルアナライザーで、当プロトコルを通じて送信されたデータの分析に役立ちます。同じことがModbus ASCIIバージョンにも当てはまります。しかし、唯一の違いは、ポートスキャナソフトウェアの別のバージョンが必要になることです。

Electronic Team, Inc.のModbus Snifferをご使用いただくと、Modbus ASCIIおよびModbus RTUプロトコルを通じて送信されるすべての関連データをモニタリングできるだけでなく、ログに記録して将来の分析のために使用することもできます。また、同Snifferはユーザーフレンドリーなインターフェースを備えており、さまざまな表示モードでデータを表示できます。さらに、この特定のプロトコルアナライザーでは、収集されたデータをフィルタリングすることで、より正確な分析が可能となります。

このプロ仕様のModbusスニファーソフトウェアをご使用いただくと、次のことが可能となります。

• 任意のシリアルポートとの接続を確立すると、即座に、そこを介して転送された全情報が、完全かつリアルタイムに表示されるため、新たに発生したすべての問題をすぐに解決できます。また、他のアプリケーションがすでにそのポートを同時に使用している場合でも、Modbus Snifferがそのタスクを効果的に実行するのを停止することはございません。
  
  
• 複数のシリアルポートを同時に監視し、収集したすべての情報を先入れ先出しの原則に従って、1つのファイルに簡単に記録します。
  
  
• キャプチャしたデータを表示するモード（テーブル、ライン、ダンプ、またはターミナル）を選択できます。これらを組み合わせて使用し、フィルターを適用することで、より正確で包括的な分析が可能になります。
  
  
• エミュレートされたデータ送信を使用して、特定のコマンドに対するシリアルデバイスの応答を確認できます。
  
  
• ターミナルモードを使用して、監視対象のシリアルポートからそれに接続されているデバイスへのデータ送信をエミュレートできます。この機能は、Modbus通信テスト中に特に役立つ可能性があります。と言うのも、本ソフトウェアは、特定のコマンドやデータに対する、特定のデバイスの応答をモニタリングする手段を備えているからです。